McIntosh 管球式プリアンプ聴き比べ
2019年 09月 17日
こんにちは、サウンドピットです。
マッキントッシュの管球式プリアンプ、「C70」と「C2600」を聴き比べる機会がありましたのでレポートしたいと思います。
そもそもなぜ「C2600」と「C70」を比べる事になったかというとそれは価格にあります。
C70は100万円(税別)、C2600は98万円(税別)とその差はわずか2万円。
どちらかを選ぶとなったら聴き比べるのが手取り早いですよね。
さて、まず両者の大きな違いはデジタル入力の有無です。
「C2600」はD/Aコンバーターを内臓しており、USBと同軸/TOSLINKの入力が可能です。
真空管と現代のテクノロジーを融合しているのです。
ブルーアイズのメーターやディスプレイもついていて現代のマッキントッシュらしさがあります。
「C70」はマッキントッシュの創立70周年を記念して作られた特別なアニバーサリーモデルです。
オールアナログ回路にこだわって開発されていて、デジタル入力は一切ありません。
外観もレトロチックでディスプレイやメーターもないシンプルな面構え。
どちらのプリアンプにも同じ真空管が使われており、
MC/MMの独立したフォノイコライザーが搭載されているのも同じです。
機能的にはDACを搭載したC2600の方が便利そうですが、重要なのは音です。
いったいどのような違いがあるのか、じっさいに聴き比べてみました。
今回使用したスピーカーはフランコセルブリン「リネア」。
パワーアンプはリネアと相性の良いオーロラサウンドの「PADA」。
せっかくなのでプリアンプ内臓のフォノイコライザー使い、アナログレコードで聴き比べしてみました。
アナログプレイヤーはドイツのクリアオーディオ「Performace DC」。
カートリッジもクリアオーディオの「Concept MM」、手頃で音の良いオススメのMMカートリッジです。
トーンアームはユニバーサルタイプのグランツ「MH-9B」を搭載しています。
「リネア」が得意とするボーカルのLPで聴き比べてみましたが、両者の違いは音が出た瞬間にすぐわかりました。
じっくり聴かなくてもわかるくらい明確な違いです。
「C2600」はワイドレンジで広がりのある音。
マッキントッシュらしい音色を残しつつ、現代的な音作りがされているのがわかります。
クールになりすぎることなく、バランスのとれた温度感です。
レコード、CD、ハイレゾ、どんな種類の音源でもうまく鳴らしてくれそうです。
「C70」は中低域の押し出しがつよく、暖かく柔らかい音。
昔ながらのマッキントッシュサウンドが現代風に再現されているという感じです。
C2600と比べるとレンジが狭く感じますが、S/Nや音の抜けは良好です。
アナログレコードにはぴったりの味わい深い音だと思いました。
往年のマッキントッシュサウンドを知るベテランのオーディオファンは懐かしく感じ、
若い世代のオーディオファンには逆に新鮮な音として感じるかもしれません。
C70は創立70周年を記念するプリアンプとして、現行のどのモデルとも違う方向性の音作りがされているようです。
最先端のサウンドを追求するのではなく、あえて昔の音を再現しようとするのがユニークですね。
オーディオで聴く音楽に何を求めるかでC2600とC70のどちらを選ぶか別れると思います。
迷ったら聴き比べるのが一番ですが、こんなに違うとはちょっと予想外でした。
※C70は記念モデルなのでいつまで発売されるかわかりません、興味のある方はお早めの行動をオススメします。
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by soundpit-new
| 2019-09-17 00:13