LUXMAN M-10X 試聴しました
2021年 11月 14日
サウンドピットです。
ラックスマンのフラッグシップ・ステレオパワーアンプ「M-10X」を試聴しました。
前作「M-900u」の発売から8年の歳月を経て待望のモデルチェンジです。
本機はパワーアンプ回路の心臓部である増幅回路「LIFES」を新規に開発、採用したのが大きな特徴です。
1999年以来、長らくラックスマンの音を支えてきた増幅回路「ODNF」からついに世代交代です。
「ODNF」の大型化した回路を一旦シンプルにそぎ落とし、徹底的なシミュレーションにより理想的な増幅回路を再構築。
試聴を繰り返して厳選したパーツを組み合わせて「LIFES」が誕生しました。
増幅回路の刷新に伴いその他の回路も一新、改良が行われました。
その結果として増幅時の歪をおよそ半分に低減することに成功したそうです。
外観の大きな変化はフロントパネルの"くびれ"です。
シンプルな変化ですが、デザイン上のアクセントには十分です。
厚みのあるアルミを贅沢に使っていて高級感と落ち着きのある佇まいです。
日本製ならではの仕上げの良さ、丁寧さを感じます。
付属する電源ケーブルも新開発されました。
前モデルのJPA-15000をベースに、芯線の30%を世界最高水準の純度の銅を使用した7N-Class D.U.C.C.に変更されています。
この純正の電源ケーブルはラックスマンらしい音色をつくる大切な要素の一つだと思います。
まずはこの電源ケーブルでしっかりと鳴らし込みたいですね。
試聴の際はスピーカーにソナスファベール「オリンピカ・ノヴァ 3」、プリアンプはブルメスター「088」を組み合わせてみました。
プリとパワーが3番HOT同士で変換なしで接続できるという安易な考えだったのですが、この組み合わせはなかなかいい相性でした。
とにかく音がしなやかで高域から低域までとてもスムーズに出てきます。
スピーカーからの音離れもよく、低域に嫌な重たさがないのが印象的でした。
プリアンプの影響力もありますが、楽器の位置が曖昧にならず空間の表現力も見事です。
マーラーの「交響曲6番」のような曲でも楽器が埋もれることなく綺麗に並びます。
音に余裕があってスケール感も十分にでる、強力な電源を搭載したパワーアンプだということを実感させてくれます。
どちらかといえば穏やかでウォームな音です。
音楽に新しい⽣命を吹き込むという増幅回路「LIFES」その名の通りといった感じです。
ハイエンドアンプならではのクリアさや静けさを保ちつつ、巧みなバランスでまとまっていると思います。
これを2台揃えてモノラルでBTL接続したらどんな鳴り方になるのか、大変興味深いです。
これからのラックスマンが目指す音を体験させていただきました。
ラックスマン「M-10X」購入、試聴の相談はぜひサウンドピットへお問い合わせください。
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by soundpit-new
| 2021-11-14 23:49
| 試聴レポート