FYNE AUDIO "VINTAGE 12"、"CLASSIC 10"を試聴しました
2023年 03月 26日
サウンドピットです。
ファインオーディオの新製品である"ヴィンテージシリーズ”「Vintage 12」と「Classic 10」の試聴会を開催しました。土日は予約制、月火は自由参加という形で開催し、いつもの試聴会よりも多くの方にご試聴いただけました。
Vinatge12は写真で見るよりも重厚で堂々とした存在感があります。木の質感は高級感があり、エンクロージャーの仕上げも実に丁寧です。
音の印象は格調高く、重厚という感じです。特にエンクロージャーの大きさを生かしたずしんと沈みこむ深みのある低域再生には心を奪われました。それでいてしっかり輪郭もあり、膨らみすぎない低域にまとまっているのは巧みなキャビネット設計と"BassTrax"下方発射ポートシステムおかげのようです。ここ最近のスピーカーではあまり聞くことができない低音です。
そして30cm同軸ユニットならではの抜けの良い中高域と揺るぎない音像定位。やはりヴァイオリンの音色は素晴らしいですし、ピアノの音も芯があって聞き応えがあります。ファインオーディオの75mmチタンドームコンプレッショントゥイーターはとても良いです。
オーケストラの各楽器が不自然に分離しすぎることなく、自然な繋がりで並ぶのも同軸ユニットのよさではないでしょうか。やや上品な感じにはなりますが、前方に展開する音の出方はジャズやロックなども十分に楽しませてくれます。
高能率(96dB)なのも特徴で、オーディオノート「SOUGA」のような出力8Wの真空管アンプでも全帯域にわたってしっかりと鳴らすことができました。オーディオノートならではの高密度で美しい響きの音がよくマッチしていたと思います。
背面にあるダイヤルは"HF エナジー"と表記されており750Hz-26kHzを+/-3dBで調整が可能で、前面の"プレゼンス"というダイヤルは2.5kHz-5.0kHzを+/-3dBで調整できます。これはかなり効果的で、その日に聴きたい音に合わせて微調整ができるメリットは大きいです。
価格、置き場所、厳しい条件をクリアする必要がありますが、このスピーカーを気に入る方は多いと思います。更に上位モデルとして38cm同軸ユニットを搭載した"Vintage 15"も存在していますが、きっと素晴らしいに違いありません。
Classic 10は親しみやすい音で、すこし懐かしさを感じさせます。上位モデル"Vintage"とは異なり、もう少しカジュアルに音楽を楽しませてくれそうです。聴く音楽を限定させない懐の深さがこのClassicシリーズの良さなのかもしれません。
サイズや重量も現実的で、このデザインはどんな環境でもマッチしそうです。25cm同軸ユニット、やはり能率は高く管球式のプリメインアンプでも鳴らすことができます。
こちらは25cm同軸ユニットで75mmチタンドームのコンプレッションツイーター搭載しており、VIntage12と同様に自然な音のつながりと前方に展開する音の出方が特徴的です。ファインオーディオの"F"シリーズとは異なるのはやはり低音の出方でしょうか。箱鳴りをうまく生かして肉付きの良い音に仕上げています。
Classicも前面に装備された"プレゼンス"と"エナジー"という二つのコントロールによって、音の細かな調整も可能です。
VitageとClassic、古き良き要素と現代の技術が混じり合ったユニークなスピーカーです。元タンノイのエンジニアが在籍するファインオーディオだからこそ設計することができた独自性の高いスピーカーではないでしょうか。現行のタンノイの"GRシリーズ"や"Legacyシリーズ"は市場においてすでに揺るぎない評価を獲得していますが、このファインオーディオの"ヴィンテージシリーズ"は良きライバルになりうるはずです。
購入のご相談はぜひサウンドピットにお願いします。
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by soundpit-new
| 2023-03-26 09:38
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