エレクトロコンパニエ EMC1 MKV 常設展示中です
2023年 06月 02日
サウンドピットです。






正直言って、EMC1 MKVは他社のCDプレイヤーと比較して秀でたスペックや技術内容があるわけではありません。しかしこのプレイヤーが選ばれる理由は確かにあります。
それは適度な品位をもって音楽を自然に奏でるという点です。派手さや煌めきはありませんが、どんな音楽でも優れたバランス感覚で上手に聴かせてくれます。特にジャズやロック、ポップスなどそこまで音に解像度を求めないジャンルであればこのプレイヤーは実に楽しく音楽を聞かせてくれると思います。人の声には温かみと柔らかさがあり、アナログライクな音作りも良き点です。

細野晴臣の2013年発売のアルバム「Heavenly Music」、渋い選曲と巧みなアレンジのカバーアルバムです。先日亡くなった坂本龍一も最後の楽曲で参加しています。
このアルバムは細野晴臣の低い声とベテラン勢が奏でるリラックスした演奏が魅力なのですが、EMC1 MKVで聴くとより一層味わい深く感じるのです。バンドとヴォーカルの距離感も絶妙で、それぞれが遠すぎず近すぎないサウンドステージが気持ちいいです。このアルバムが持つふわーっとした独特の空気感と時間の流れ方がじつに心地よく表現できています。

個人的にはサウンド、デザインの両方でマッキントッシュとの相性がいいように思います。もちろんマッキントッシュのCDプレイヤーも良いのですが、ヨーロピアンな雰囲気のあるエレクトロコンパニエで一捻り加えるのも面白いかなと。
エレクトロコンパニエ EMC1 MKVは常設展示しております。もしちょうど良いCDプレイヤーをお探しの方がいらっしゃったらぜひ一度ご試聴ください。皆様のご来店、お待ちしております。
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ハイエンド&ヴィンテージオーディオ専門店 サウンドピット
〒465-0025 愛知県名古屋市上社2-13 TEL:052-775-7901 E-mail: stereo@sound-pit.jp HP: http://www.sound-pit.jp
営業時間: 10:00~18:00 定休日: 水曜日、木曜日
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常設展示中のエレクトロコンパニエのCDプレイヤー「EMC1 MKV」(¥1,430,000-税込)をご紹介します。
まずこのメーカーをあまりご存じない方が多いかもしれません。エレクトロコンパニエはノルウェイで50年ほど続く老舗オーディオメーカーです。主にアンプやプレイヤーを手がけており、フロントパネルにアクリルを使ったデザインは30年以上前から変わらずに採用され続けています。
「EMC1 MKV」は同社の完全バランス設計のリファレンスCDプレイヤーです。初代モデルは90年代後半に発売されており、そこから改良を続けてこのモデルで五世代目です。

主な特徴の一つとして、不要な振動の発生源となるトレーを使わないトップローディグ方式を採用しています。上蓋をスライドして開け、専用のクランパーでCDを固定して上蓋を閉じる。通常のCDプレイヤーと比べてひと手間がかかりますが、トップローディング方式ならではの一連の儀式です。

当店の展示機にはオプションの「スパイダークランプ」(¥61,600-税込)を使っています。アルミから削り出して作られたこの贅沢なクランパーはCDを全体で押さえ込むことができ、再生音も標準のクランパーよりも音像定位が明確になるなどのメリットがあります。


アナログ出力はアンバランス、バランスに対応し、同軸と光のデジタル出力にも対応しています。そして今時では珍しくデジタル入力はひとつもありません。CD再生専用機としての役割に徹して、単体のD/Aコンバーターとして使用できない点にはなぜか好感がもてます。
搭載しているDACチップはおそらくシーラス・ロジック製で、24bit/192kHzで信号処理しています。D/A変換後のアナログ回路はエレクトロコンパニエ謹製のフルディスクリート。そしてアナログ回路とデジタル回路用にトランス及び電源部を分離した設計になっているのもこだわりの一つです。



by soundpit-new
| 2023-06-02 01:58
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