Aidas Cartriges AG-CU 店頭デモンストレーション中

サウンドピットです。


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Aidas Cartridges(アイダス・カートリッジ)のMCカートリッジ「AG-CU」を輸入代理店のアイレックスからお借りしました。しばらくの間、店頭デモンストレーションを行います。


バルト三国のリトアニアに拠点をおくAidas Cartridges社は1990年代にカートリッジの修理工房としてスタートしました。カートリッジの製品企画と設計、製造までを請け負うODM生産なども行っていたそうですが、2021年から本格的に自社のカートリッジ製作を開始します。


創設者Aidas Svazas氏は材料工学を学んだ金属の専門家で、長年金属加工会社に勤めていた経歴の持ち主です。その知識と技術を活かして生み出されるカートリッジは独創的で他社では絶対に真似のできない製品となっています。



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Aidas Cartrigesのラインナップはコイルに銅線を使用したCUシリーズ、銀メッキ銅線を使用したAG-CUシリーズ、金メッキ銅線を使用したAU-CUシリーズ、そして24K金線を使用したAUシリーズの4種類です。全シリーズで共通してカンチレバーはボロン、スタイラスチップはマイクロリッジ、マグネットにアルニコが使用されています。


独自のダブルサスペンション構造や端子ピンに金メッキではなく金プレス銅を使用する独自性や、ボディに木材をはじめレジンコンパウンドや人工石、更にAUシリーズでは21000年前のマンモスの牙を使用する等、材料工学を専門で学んだAidas氏ならではのノウハウが投入されています。



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最高峰のAUシリーズは純金線コイルで200万円オーバーという価格に驚かされましたが、21000年前のマンモスの牙がボディ素材というのは正直なところ驚きを通り越してクエスチョンマークが頭に浮かびました。しかし、これは決して話題作りではなく、大真面目に研究してAidas氏が見つけた最も音質の優れた材質だったそうです。マンモスの牙は石や木材、鹿の角を凌ぐ音楽特性を持っており、不要な振動を完璧にダンプできる特性があるそうです。


日本のカートリッジブランドであるアナログリラックスが樹齢2000年以上屋久杉無垢木材をボディに使った「EX1000」というカートリッジを作っており、その希少価値と樹齢の古さにロマンを感じていましたが、AUシリーズはそれを遥かに凌ぐインパクトがあります。いつか機会があればぜひ聞いてみたいカートリッジの一つです。



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今回お借りした「AG-CU」はコイルに銀メッキ銅線を使用したミドルクラスに位置するモデルです。ボディはマラカイト(孔雀石)を微粒子パウダーに砕いてレジンで固めた『Tru-stone body』と呼ばれるハイブリッド素材を使用しています。特徴的なグリーンの色はマラカイト(孔雀石)の色だと思われます。




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今のところの印象はクリアでS/Nが良い上品な音です。音色には癖がなく、芯のある音ですがキツさや硬さは感じません。何方かと言えば開放感のある鳴り方で、楽器の定位感やセパレーション、奥行き感も申し分ないです。何かが突出していて強烈な個性で引き込むタイプではなく、音の美しさと癖のなさでしみじみ音楽の良さを体感させてくれるタイプのカートリッジです。


プレイヤー、トーンアーム、フォノイコライザーにもよりますが、ジャズやロックというよりクラシックやボーカル向きのカートリッジだと感じました。これから少しずつセッティングを変えてみて更なる可能性を探りたいと思います。



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ちなみに今はDE BAERのターンテーブル「Topaz」、12インチトーンアーム「Onyx」に取り付けてデモンストレーション中です。自重の重さやマグネットフローティング使って振動抑制と共振対策を徹底しているこのプレイヤーは音楽の背景がとにかく静かで、無音から音が立ち上がってくるのが感じられます。



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フォノイコライザーはNAGRA「CLASSIC PHONO」です。自社製のMC昇圧トランスを搭載しており、音に厚みを持たせつつ自然で誇張のないNAGRAならではのサウンドを楽しませてくれます。



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Aidas Cartrigesの「AG-CU」、販売価格は¥1,265,000-(税込)です。
しばらくの期間デモンストレーションを行います、試聴をご希望の方は事前にご連絡をお願いいたします。
ぜひこの機会にご体験ください。


※Aidas Cartrigesの詳細はこちらをご覧ください。
https://eilex.jp/high-end-audio/aidas/


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by soundpit-new | 2024-08-18 02:56 | 試聴レポート

名古屋のオーディオ専門店「サウンドピット」のブログです。


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